ダウンを洗ってみるの巻

ダウンを洗ってみるの巻

ダウンを洗うのは人生初ですが、洗うに至った経緯から話していきたいと思います。

経緯

「普通に洗うと羽毛が含む油分が抜けて行ってしまう」

電車の中で適当にネットしてたところで見たのか、どこかで広告を見たのかサッパリ覚えていませんが、これを見て何となく正しい気がする。と思ったのが今回ダウンを自分で洗うに至った理由です。

自然のままの羽は油分を持ち水をはじくはずなので当然油分を持っている方が自然で良さそうと思いますが、なぜ油分を持ってた方が暖かいのは何ででしょうか

ダウンの油分がなぜ必要?

そもそもですが、ダウンは羽の広がりにより空気層を作ります。フワフワで空気層がたくさんあるダウンの方が温かいのは何となく皆さん知っていると思います。

普通に生活していればわずかながら体から水分が蒸発していくわけですが、ダウンに適度な油分がない場合、この蒸発した水分を弾かないため羽が水分を含みしんなりしてフワフワ感がなくなるわけですね。
油分がある場合この蒸発した水分を弾くためカサが減らずフワフワ感が損なわれない。よって空気層が保たれ暖かい。

よって空気層を保つためには羽には適度な油分があった方が良さそう。

というのが調べたザックリ結論でした。

洗濯

普通の洗濯じゃダメなんですか?

水洗い禁止マークがついていたらそもそもできないんですが、水洗い可能としても普通の洗濯洗剤は油汚れを落とすため界面活性剤が入っており適度な油分が抜けてしまうので、長期的にみるとダウンの状態を悪くなっていくことが考えられます。

油汚れと洗剤(界面活性剤)については東京都クリーニング生活衛生共同組合の説明がわかりやすそうです。


ドライクリーニングには種類があります

ドライクリーニングはどうかというと、ドライクリーニングは通常の洗濯より油汚れを落とす力が強いため、同様に油分を落としていってしまうんですね。

どうやって洗うのか

そこでダウン用の洗剤が登場するわけです。ちょっと成分を比較してみました。

洗濯洗剤(アタックゼロ) ダウン用洗剤(グランジャーズ)
液体 中性 弱酸性
主成分 界面活性剤、安定化剤、酵素 アクリルポリマー

ダウン用洗剤は界面活性剤がないので油分をあまり落とさないのは確かなようです。逆に襟元等皮脂汚れの洗浄力は大分弱いことが考えられます。

結果、洗濯洗剤素人が考えたところ洗濯方法は襟元と袖口の皮脂汚れは普通の洗濯洗剤で軽く洗ったあとすすぎをし、その後でダウン用洗剤で洗うのがベスト


ダウン用洗剤

ダウン用洗剤は必須という結論でまずはダウン用洗剤を探してみました。

色々あってちょっとどれにするか迷ってまずはモンベルのダウンクリーナーから調べてみることにしました。
モンベルのダウンクリーナーは下記の表示がされていました。

ダウンや化繊綿を使用した中綿入りウエア、ギアの洗濯に最適な洗剤です。中性なので繊維を傷めることなく、優れた洗浄成分が常温水でもしっかりと汚れを落とします。O.D.メンテナンスシリーズの撥水剤と併せての使用が効果的です。

撥水剤と併せてということはつまり撥水は別でしなくてはいけないということです。他のダウン用洗剤も同様でしたが、パッと探した中では「グランジャーズ ダウン2イン1 ウォッシュ&リペル」は撥水が同時にできるものでした。

選んだ理由は撥水

結局手を抜きたいので洗うのと一緒に撥水されるこれにしてみました。

<<製品の特長>>
・洗浄と一緒に撥水加工が可能
・Gore-Texを含むダウン製品におすすめ
・撥水性を失った耐久撥水加工表地、また内部のダウンに撥水性を与える

使用法の最後に「余分な洗浄成分を蒸発させるために加熱処理が必要となります」とあるので、自然乾燥ではなく乾燥機で乾燥させないとダメなようです。


ボール付を買ってみました

箱裏の説明によると・・・

ドライヤーボールにはダウンをほぐし膨らみを高める効果があります

色々見てみると別にテニスボールでも良いらしいのですが、テニスボールもないのでとりあえずボール付を購入。


洗濯

いざ洗濯!

ということで洗うのはこれです。


パッカブルで使いやすい

キャンプだけでなくちょっと出かけるときに持っていくお気に入りです。
ちなみにこの製品お気に入りなんですが糸の品質、糸の始末等縫製も悪く決して良品ではないです。ユニクロダウンの方がよっぽとシッカリしている感じがします。ハッハッハ。

とりあえず襟元は洗濯洗剤で少しスポンジで洗います。


襟元の色が黒ずんでいます

襟元を机の上で少し洗う

洗剤はウェア1着に対して100ml、寝袋は1点で150ml、水は25~35リットル。1本300mlなので3着洗えば1本使い切りです。
さっそくドボドボと入れてみます。


液体の色は白です

風呂で洗います

説明書的には洗濯機で洗っても大丈夫らしいのですが、洗濯機で洗うと羽が折れてしまうので手洗いにします。
揉み洗いやかき混ぜて洗うと洗濯機と同じように羽が折れてしまうので押し洗いが良さそうです。


上:すすぎ後 下:洗い中

もっと汚れが気持ち良いぐらい出てくると思ったんですが、そんなに汚れてないのか洗浄力が微妙なのか。
すすぎ後に脱水をしますが、ここでも思いっきり脱水はしないでソフト脱水を3分程度。

そして我が家には乾燥機がないのでコインランドリーに行って乾燥。


12分100円。設定は高温しか選べなかった

なんかこんな大きなドラムにこのボールで意味あるのかと思いますが、信じることにします。

設定は高温しかなかったのでちょっと不安でしたがとりあえずまぁいいかと・・・


一応確認乾燥機マーク

乾燥機マーク的にはこのダウン60℃まで何ですが・・・信じることにします!(ナニヲ?)


12分で乾いていました

な、なんかちょっとホワホワしている気がします。ウレシイ。


左:洗濯前 右:洗濯後

襟元)左:洗濯前 右:洗濯後

襟元の色もちょっと鮮やかに復活してダウンもちょっとふっくらした感じがします。

まとめ

最後に金額的な比較ですが、クリーニングに出した場合1着2,000円前後します。今回のダウン洗剤の場合ですが洗濯の労力と時間は別にして・・・洗剤1本1,860円で3着洗えるので、620円/着+100円(乾燥機)で720円。

ダウンの汚れが気になるとかダウンがふっくらしなくなってきたという場合は洗濯をお勧めします。

個人的には洗って大成功でした。