Klymit INERTIA-O zone-は寝袋の中か外か!?

Klymit INERTIA-O zone-は寝袋の中か外か!?

こんにちはふじさんです。
今日はKlymit INERTIA-O zone-の使い方について実験してみようと思います。

エアマットは寝袋の内側か外側か

 以前Klymit INERTIA O zone(以下エアマット)で寝床テストをしたときに、エアマットを寝袋の中に入れても、寝袋の外においても変わらないのではないかと思ったわけです。一応絵で説明するとした図のような感じです。これがどちらが暖かいのかという疑問なわけです。


エアマット(クライミット)が寝袋の内か外かの違い

 一応使い方というか一般的な推奨の感じではエアマットを寝袋の中に入れた方が良い感じということでした。そこで本当のところどっちが暖かいのだろうかと今回テストしてみることにしました。


方法

 確かめる方法についてですが、シュラフ内の温度を単純に測ってみる。これにつきます。単純です。使う道具はこれを使ってみようと思います。


おんどとり TR-72wf

 これは設定した時間毎に温度と湿度のログをとることができます。例えば5分に設定すれば5分毎に温度・湿度を記録してくれます。今回はこれで温度を測り比較することにします。温度は5分おきに計測してみることにします。

 どこで温度を測るかですが、今回は腰回りにこの「おんどとり」をおいて計ってみようと思います。単純に腰回りは体重がかからなくて邪魔にならないからですけど。


とりあえず設定


テスト

 この時期の平日ではどこのキャンプ場でもほとんど人はいない感じですが、このキャンプ場でも自分以外に人はいません。そんなわけで静かに焚火を眺めてボケっと酒を飲んでたらウッカリ1:00です。我ながらウッカリし過ぎです。寝袋はこんな感じでセットしてあります。

 テストはこんな感じでやってみようと思います。
・はじめはエアマットを外側、夜中にエアマットを内側に入れる
・エアマット入替時と朝のテント内温度が変わっていないことを確認(外気温等の影響が無い事を確認)
・温度計は腰の位置
これでやってみようと思います。


はじめはエアマットは外側

 これで夜中にムックリ起きてエアマットを中に入れることにします。ちなみに寝始めのテント内温度は10度です。これで寝始めることにします。


左:外気温  右:テント内温度

zzzzzzzzzz……….
zzzzzzzz……….
zzzzzz……….
zzzz………
zz……..

 夜中に起きるつもりが起きたのは5時前です。とりあえずここからエアマットを寝袋の中に入れてみました。テント内温度は寝始めとほぼ変わりません。これで更に7時半ぐらいまで寝ていました。こんな感じでテストは終了。意外とテント内の温度は夜中から朝まで気温は変わらないようで実験結果にあまり影響を及ぼしてないと考えられます。


左:エアマット入替時温度  右:朝の温度


結果発表

 記録した温度と湿度を縦軸に時間を横軸にしてグラフにしました。


実験結果

 寝始めの温度のカーブからするとエアマットを中に入れた方が1℃弱くらい温度が高い。また全体の平均温度も同じくエアマットを中に入れた方が1℃弱くらい温度が高いような気がします。いずれにしろあまり違いがないという体感はデータ的にもあっていました。
 2:30ぐらいにガツンと温度が下がっていますが、首周りのドローコードを閉めていなかったので寝返り時に首周りから冷気が入って温度が下がった等の別の原因がある考えています。

 そんなわけで結果ですが・・・

・Klymit INERTIA-O zone-は寝袋の中に入れた方がちょっと暖かい
・寝袋内の温度が上がるまで30分から1時間程かかる

 と終わるところだったんですが・・・エアマットを入れ替えてからつま先が冷たいのですつま先が!そんなわけで追試に入ることにしました。


追試

エアマットを寝袋の中に入れるか外に出すかでつま先部分の温度は変わるのか

方法

 現在エアマットが寝袋の中に入っています。このまま温度計を足元に移して温度を測ります。そのあとにエアマットを外に出してつま先部分の温度を測ります。毎度単純ですが一番簡単な方法です

結果

 結果は実は先ほどのグラフの中の①と②の部分です。もう一度グラフを見てみましょう。


追試結果

 ①の部分がエアマットを寝袋の中に入れた状態で腰からつま先部分に温度計を移動させたところです。温度がガクガクと下がって腰で測ってた時から6℃くらい下がりました。頭の温度と足元の温度が3℃以上あると一般的に不快感を感じるようになるので、これは大分不快なはずですね。

 ②の部分はエアマットを寝袋から外に出したところです。なんと温度が3℃程上がりました。腰で温度を測ってた時と3℃くらいの差で不快ゾーンギリギリです。腰というか上半身はエアマットを寝袋中に入れるとちょっと暖かいですが、足元の温度は下がるわけです。


まとめ

 上半身はエアマットを寝袋の中に入れた方がちょっと(1℃程度)暖かいが、つま先と上半身の温度差が5℃以上となるので不快感が著しい。
 反対にエアマットを寝袋の外にすると、上半身は1℃程度温度が下がるが、上半身とつま先の温度差が小さいため不快感を感じにくく寝やすい。

Klymit INERTIA-O zone-は寝袋の外にする

 ちなみにN値は1です。ガハハ!


 ところで「どうしてエアマットを寝袋の中にいれるとつま先の温度の温度が下がるのか」ということについて。何となく考えているのは下図の感じで寝袋の中にエアマットを入れてしまうと、エアマットが寝袋を横に押し広げ下図赤三角の空間ができてここが温まらないのではないかと適当に考えています。これについてまた今度確かめてみようと思います。
 またこの推測は体格によって左右される内容を含むため、今回の結果は私の体格(173cm75kg)による結果であって全ての場合に当てはまるわけではなさそうです。


赤いところに空間が生まれる

以上まとめでした。