UNIFRAME ダッチオーブン シーズニング

UNIFRAME ダッチオーブン シーズニング

こんにちは。
ダッチオーブンで作る料理が黒くなると報告を受けたふじさんです。

シーズニング方法

 そんなわけで奥さんが
「こんなダッチオーブンもう捨てる」
 と言い出したので、どうせならガッツリシーズニングをしてみようと始めることにしました。使用前のラッカーの焼き切りは既に終わっているので、とりあえず説明書に書かれているシーズニングの方法。

ユニフレーム説明書によるシーズニング

 こちらは「ダッチオーブン10インチスーパーディープ」に付属する「クッキングレシピ&取扱説明書」からの出典です。

①本体をコンロにのせて中火から強火でカラ焼きをします(20~30分程度)

②煙がおさまったら内面全体(特に側面)を食用油(匂いの少ないオリーブオイルが最適)大さじ2杯程度を入れて馴染むように野菜クズを炒めてください(3~5分)。油が焼ききれたら終わりです。

③野菜を取り出して本体を洗う。

④再度カラ焼きして水分を飛ばし、その後油を薄く塗ってから料理や保管をしてください。

ロゴス説明書によるシーズニング

 説明書の出典は「合体できる深型スキレットM」です。こちらによるシーズニングは下記。

スキレットを熱し全体から煙が出だすまで加熱してください。

火から外した状態でお湯を注ぎ入れます。この時絶対に一気に入れないでください。急激に水蒸気が発生し危険であると共に、スキレットに変形やひびが入ります。注ぐお湯の量は最初はスプーン1杯程度の量に留め、少しずつ増やして、徐々に入れてください。この時、高熱の水蒸気が瞬間的に上がりますので、これに触れて火傷しないよう十分にご注意ください。

お湯がスキレットの半分ほど入り、手をつけられるほどの温度(42℃程)になったら、タワシ(金属製以外)と食器用洗剤でしっかりとコーティングを洗い落としてください。

洗い終えたら、再度過熱します。水滴がなくなったら、食用油をたらし、ペーパータオル等でスキレット全体に塗り広げてください。スキレットの外側にも塗ります。

①~④を3,4回繰り返します。

クズ野菜をスキレットに入れ、炒めてください。

クズ野菜を捨て、タワシ(金属製以外)で水洗い(洗剤は不可)し、再加熱して食用油を塗って完了です。

シーズニングって何だ?

 なんでこうもやり方が違うのか。鋳鉄と鉄板の違いなのか何なのか、どんな方法を信じれば良いかわかりません。ということで華麗にネットサーフィンをして、そもそもシーズニングというか、調理器具が錆びない状態とはどんな状態なのか調べてみました。


 結局調理器具に必要な機能は「錆びないこと」と「くっつかないこと」です。
 鉄はほっとくと数分で赤錆が出だします。実際にサンドペーパー後に放置しティッシュで拭くと赤錆が付きます。まずはこの錆の対策として「酸化被膜」を作ることが重要のようです。
 もう一つは「くっつかないこと」についてですが、キーワードは「重合」です。理屈を抜きにして結果だけ言うと家のレンジフードの油汚れのような状態です。洗剤でも一筋縄では落ちない油です。この状態になれば洗剤で洗っても大丈夫なダッチオーブン、いわゆるブラックポットの完成です(多分)。

ダッチオーブン

 ちなみに完全に余談ですが、調査する段階で「日本ダッチオーブン・ライフ振興会」なるサイトに出くわしました。ここにはダッチオーブンの「」やら「鉄鍋ジャンヌダルク」やらちょっとその辺りでは会えない方々がダッチオーブンに対する熱い想いを伝えてくれます。彼らの熱い想いに完全にあてられた私としてはダッチオーブン検定(受験料3,000円)もちょっと受験してみたくなってたりで、シーズニングに対するやる気がはちきれんばかりにマックスです。


シーズニング実践

 非常に前置きが長くなってしまいましたが、華麗なるネットサーフィンと神と鉄鍋ジャンヌダルクらの熱い想いを受けた私ふじさんがシーズニングを実践してみたいと思います。

洗う

 まずはダッチオーブンをチンチンに熱して汚れを焼き切り洗った後、油汚れが良く落ちるように重曹入りの水をたっぷり入れて沸騰させます。沸騰させた後に洗剤でガッツリ洗います。その後サンドペーパーで磨きます。ユニフレームのダッチオーブンは黒皮鉄板なのでサンドペーパーまでやりましたが、鋳鉄鍋などでは不要と思います。
 そんな感じで出来上がったのがこちら。


疲れます

 え!?まだ汚いですか?これでもサンドペーパー一時間ぐらいです。鍋の縁は食材がくっつくことがないから別にいいだろうと思って省略。鍋底は指が痛くなってきたのでもういいだろうと・・・ハッハッハ!

酸化被膜

 この工程はサンドペーパー同様で鋳鉄鍋とかでは必要ないと思います。洗ってピカピカなダッチオーブンですが拭いた傍から錆びていくので早速酸化被膜を作ります。やり方としては基本焼き焼きします。結構温度を上げる必要があるのですが、IHにしろガスコンロにしろ温度が上がりすぎると安全装置が作動して電源カットされてしまうため、キャンプ用のストーブを使用します。ダッチオーブンは重いので念のため五徳を使用します。


キャンプ用です

 下の写真の青くなっている部分が酸化したところです。この調子で全面焼き焼きしていきます。鍋底は焼けるのですが、側面は非常に焼きにくいためバーナーを使用して焼いていきます。


側面はやりにくいのでtトーチ使用

 こんな調子で20分程かけて色々な面を焼くとこんな感じで仕上がりました。


大体全部焼けました

重合

 色が変わった後にとりあえずまた洗いシッカリ洗剤を落とした後に薄く油をひきます。油を入れ過ぎると、フライパンを焼く工程で油が飛ばずに焦げ付いてしまうので薄い方がいいようです。

 また油はオリーブオイルより紅花油やアマニ油の方が重合の具合が良いようです。


 油を薄塗したダッチオーブンを火にかけ大体煙がでなくなるまで焼き焼きします。その後にお湯を入れて沸騰させ油を落ちやすくしてから洗剤は使わずスポンジで洗います。そしてまた油を薄塗し焼き焼きします。この油引き→焼き焼きの工程を気が済むまで繰り返します。
 基本的にブラックポットとなる過程の日常使いの場合でもこれと同じように、油塗って焼かれて洗っての工程を繰り返すはずで、この工程はこの日常使い部分を早回しでやっていると考えることもできそうです。説明書を含む色々な情報によると4~5回程繰り返すようです。要するに日常使いを4~5日やった感じですね。
 ちなみにシーズニングの神が言うには毎日使ってもブラックポットになるには6年以上かかるそうなので、この工程を1回を1日通常使用と考えると、ざっと2,000回くらいやるとブラックポットになるでしょうと・・・できませんがな。

 とりあえず1回やるのに大体30分くらいかかります。これに冷ます時間を入れると1回大体45分くらいかかります。そうすると5回やるのに3時間45分・・・・大変ですね。
 とりあえず5回やった後がこちら


何かキレイではないですね

クズ野菜炒め

 とりあえず一区切りということで、クズ野菜を炒めます。実はこのクズ野菜を炒める工程何でやっているのかよくわかってません。インターネットや説明書などの情報を総合的に判断した結果割とみんなやってたので入れてみました。とりあえず工程はこれで完了です。



炒める量がちょっと少なかったです


使用


豚肉を炒めてます

 ひとまず完成ということで、奥さんに使ってみてくれとお願いしたところ、初球から鍋とか鉄鍋が弱そうな料理を言い出したので、渋々自分で肉を焼くことにしました。鉄鍋を使うときは必ず油をひいて煙が出るくらいにしてから使いましょう。こうして今回使った後ですが、とりあえず下記の通りくっつきませんでした。



焦げ付きはありませんでした

 奥さんが言うには料理が黒くならない、鉄の味もしないということで一応及第点をもらいました。やり方が正しいのかわからないので、今後どのようになるかわかりませんがひとまずダッチオーブンは復活し捨てられることはなくなりました。