ソロキャンプ寝袋検討(厳冬期除く)

ソロキャンプ寝袋検討(厳冬期除く)

秋冬キャンプに向けて寝袋を買ってみました。

現在の寝袋

 まず現在ファミキャン用に使用している寝袋はロゴスのこちらです。家族で行くときは暖房を持っていくので冬でも性能の高い寝袋は必要なく、子供と寝ることが重要になります。小さい頃は一緒に寝る、大きくなったら別々にということでこれを選びました。ちなみに適正温度は2度、収納サイズはφ26cm×36cm。
 昔にソロで使ってた寝袋は20年近く前のものなので流石に廃棄してしまったので、今我が家にある寝袋はこれだけです。

出典:ロゴス


想定使用環境

 使用はファミリーではなくソロで使用するもの、特に厳冬期登山を考慮していないこと、昨年12月にキャンプした時(ファミキャン)の外気温が-7度程度であることから快適温度で-4~-10度程度あれば良いということにしました。



メーカー選定

 心の中の競合メーカーは
・NANGA
・mont-bell
・ISUKA
 これれらの三社。コールマンやロゴス等のキャンプ用品のメーカーを除くとこれぐらいしか知らないんです。

NANGA mont-bell ISUKA
耐水性 防水加工 撥水加工
(ポルカテックス)
撥水生地
(ナイロン66)
生地 永久保証 伸縮する寝袋
(多分寝やすい)
コーデュラナイロン
(高耐久)
その他特徴 日本製 定番商品
(レビューで検討し易い)
性能の割に安価

 HP見ればわかる情報ですが、確認しやすいように表にしてみました。その他の特徴については私の主観がガンガンに入っています。
 まず、防水性なんですが、それぞれに何らかの機能を持っているんですが表記のされ方が違います。さてどんな違いがあるのか見てみましょう。
防水は基本的に水を通さないもの。ただし通気性もなくなります。
撥水は水をはじくもの。ある程度の通気性は確保されている物が多いが洗濯や使用状況で劣化していく。
 以上のことから水を通さないという性能面から考えると「防水>撥水」なわけです。ただ、防水加工ではなく防水生地となるとゴム製(ex.長靴)とかになるので寝袋においては防水加工しかないと思います。それでは防水加工は何かというと、生地にコーディングやラミネートをしている物になります。
 次に撥水における話ですが、撥水生地と撥水加工についてです。
撥水生地はポリエステルやナイロン等素材として水をはじくもの。
撥水加工はシリコンやフッ素等で表面処理を行い水をはじくようにしたもの。ただ撥水加工の場合は通常撥水生地に撥水加工をしていると思うので・・・

防水加工>撥水加工>撥水生地

となるわけです。撥水加工でも防水加工にしてもある程度の劣化は考えられます。
 こうして防水性能を比較を考え、「防水加工>撥水加工>撥水生地」と結論付けたうえで再度寝袋の話に戻るわけですが、そんなわけで最初はISUKAを考えていましたが、やはり加工ものにしろ日本製で”撥水”ではなく”防水”性能があるのでこれも良いかと・・・修理費用が無料・・・日本製・・・NANGA!

 ただ、この防水性能ですが、私は持ち物を増やしたくないので考えましたが、シュラフカバー等によって十分に補完することができるのであえて防水性能だけにこだわる必要は実はないかもしれません。


ダウン性能

 NANGAに気持ち傾きつつですが、まずは少しダウンのことについて調べてみました。


 ダウンにはFP(フィルパワー指数)で性能を比較することが多い。これを知らないと寝袋界では門前払いなんですきっと。

FP = 30gのダウンでどの程度の容積があるか
(ex. FP 800 = 30gのダウンで800立方インチの容積)

 つまりFPが高いほど同じ重さで空気層を多く持てるため暖かいというわけですね。このFPですがダックダウンよりグースダウンの方が高い数値がでるようです。

FP数値は グースダウン > ダックダウン


温度表示について

 一般的な指標ではEN13537で規定されているようです。ENとはヨーロピアン・ノームでEUでの統一規格を表すもので、数字は規格番号でしょう。これを知らないと表示温度界では素人扱いされること間違いなしです。この規格上区分は三つ下記のようになっています。

COMFORT
快適温度
LIMIT
限界温度
EXTREME
極限温度
女性が寝れる温度 男性がなんとか寝れる温度 女性が6時間耐えれる温度
(低体温症の危険有)

 これ服装によるわけですが規格測定上では


「マネキンに長袖長ズボンの下着を着せて放熱度合いを測定」


らしいです。人間だとどうなんだかわかりません。超個人的な感覚ですが快適温度が-5度だとすると-5度の環境で外を出歩く服装から上着を脱いぐか脱がないか程度の服装で寝た場合な感じでしょうか。


同程度性能比較

快適温度
(℃)
収納
サイズ
FP ダウン量
(g)
重量
(g)
定価
(円)
NANGA
AURORA light 600DX
– 4 φ17×31 760 600 1050 46,800
NANGA
AURORA light 350SPDX
– 6 φ13×25 860 350 750 56,000
mont-bell
ダウンハガー800 #1
– 5 φ16×36 800 N/D 949 40,000
mont-bell
ダウンハガー900 #1
– 4 φ16×32 900 N/D 821 70,200
ISUKA
AIR 500SL
– 6 φ16×32 720 500 890 31,000
ISUKA
AIR 450X
– 6 φ16×32 800 450 840 37,000

 結果総合的にNANGA AURORA light 350SPDXがいいという結論に至りました。



選定

 しかし、金の切れ目が縁の切れ目、無い袖は振れない。5万円以下がいい・・・とするとISUKA AIR 450Xか・・・しかしNANGA永久保証により心の中でNANGA AURORA light 600DXが追い上げてきたぁ!どうだ!?ISUKAかNANGAか!?NANGAゴォール!NANGA永久保証の勝利です。毎度ありがとうございました。というわけでNANGA AURORA light 600DXなわけでした。


 実際はNANGA AURORA light 600DXとNANGA AURORA light 350SPDXは構造が多少違い、350SPDXがシングルキルト構造で600DXは台形ボックスキルトになっているようです。これの主な違いはロフトの違いだそうです。台形ボックスキルトの方がロフトがでやすく重い、半面シングルキルトは軽量かつ小型化しやすい。


 オートキャンプ主体なので重量は気にせずロフトがでやすくダウン量の多い、そして防水であることからNANGA AURORA light 600DXに落ち着きました。

・NANGAは防水加工で永久保証
・車キャンプなので重量よりロフトがある方が良い



NANGA AURORA light 600DX使ってみました